上武国境(群馬) 山吹ノ頭(1510m)、雁掛ノ頭(1443m)、大ナゲシ(1532.3m)、赤岩岳(1570m) 2020年12月12日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 6:39 天丸トンネル−−7:14 県境稜線(1450m鞍部)−−7:28 山吹ノ頭 7:32−−7:48 1490m峰−−8:05 雁掛ノ頭直下を巻く−−8:20 雁掛峠(1360m鞍部)−−8:38 1493m峰−−9:04 大ナゲシ 9:27−−9:48 1493m峰−−9:57 赤岩峠(1430m鞍部)−−10:26 赤岩岳 10:48−−11:00 赤岩峠−−11:13 1493m峰−−11:21 雁掛峠−−11:40 雁掛ノ頭−−12:02 1490m峰−−12:13 山吹ノ頭直下−−12:20 1500m鞍部−−12:34 ルートミスに気付きトラバース開始(標高1210m付近)−−12:42 天丸トンネル

場所群馬県甘楽郡上野村/埼玉県秩父市
年月日2020年12月13日 日帰り
天候曇後晴
山行種類一部を除き一般登山
交通手段マイカー
駐車場天丸トンネル付近に駐車余地あり
登山道の有無あり
籔の有無無し
危険個所の有無山吹ノ頭、大ナゲシ、赤岩岳付近は岩場あり。難易度は高くないが転落注意
山頂の展望山吹ノ頭:南〜西〜北に展望良好
雁掛ノ頭:展望無し
大ナゲシ:北東〜東〜南〜西に展望良好
赤岩岳:西〜北の展望良好
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コメント先週に引き続いて天丸トンネルから東側の群馬/埼玉県境の日本山名事典記載の山を登頂。登山道と言うには薄い箇所もあるが全部の山に登山道あり。先週より少ないが岩も登場し西上州の雰囲気あり。帰りは地形図を良く見なかったため谷を1本間違えて途中でトラバースする羽目に




天丸トンネル埼玉側入口に駐車 トンネル東側の谷を登る
左岸の岩屋 標高1300m付近
左岸側は岩壁が多い 標高1420m付近
標高1430m付近で小尾根に乗る 熊棚
1450m鞍部で県境稜線に乗る 山吹ノ頭向けて急登。フィックスロープあり
標高1480m付近 標高1490m付近
山頂直下東側で山吹ノ頭山頂への道が分岐 山吹ノ頭山頂
山吹ノ頭から見た南〜西の展望(クリックで拡大)
山吹ノ頭から見た帳付山〜大山
山吹ノ頭から見た東側の展望
山吹ノ頭から見た奥日光、足尾山塊。この角度からでは男体山が最も目立つ
山吹ノ頭から見た浅間山 山吹ノ頭から見た小川山
山頂標識。山吹ノ頭ではなく宗四郎山とある 県境稜線南直下に鹿避けネットあり
南を迂回した岩場にはトラロープが下がっていた 鞍部付近で鹿避けネットと尾根が合流
ウィスキーの瓶? 1490m峰
1400m鞍部 気温は約0℃。老朽化で気泡が入って読みにくい
1410m峰 往路は気付かずに雁掛ノ頭南直下を巻いてしまった
標高1400m付近 雁掛峠の祠。標識は無い
1493m峰への登り 標高1450m付近
1493m峰で大ナゲシへの登山道が分岐 大ナゲシへ向かって下る
大ナゲシ 2つ目の1460m峰付近から岩が登場
目印は大きな岩の左を巻く 岩を巻いてもかなりの急登
まだよじ登る 標高1500m付近でいったん樹林の尾根へ
最後の登りは岩場 鎖があるが凸凹多く登りやすい
岩のまま山頂かと思ったら山頂直下は樹林 樹林を抜けると大ナゲシ山頂
大ナゲシから見た北東〜東〜南〜西の展望(クリックで拡大)
大ナゲシから見た奥日光、足尾山塊
帰りは往路で気付かなかった岩の直下降コース。フィックスロープあり 岩直登と左へ巻くルート分岐
赤岩峠の祠。雁掛峠の祠とよく似ている 赤岩峠から北へ下る道
赤岩峠の案内標識 赤岩峠から赤岩岳へ向かう
途中で尾根の左を巻く道が分岐 巻道が岩壁基部に達したら目印に従い県境尾根に登ってみた
でも県境稜線で絶壁下部に出て行き止まり 基部まで戻ってそのまま基部を巻く。目印、踏跡あり
やがて急な谷を登る 小鞍部に出た。ここで右(南)の尾根へ
最初から岩っぽい もろに岩登りだが手掛かり、足がかり多く簡単
岩場を通過し終えたところ 次は樹林帯の急登。岩は無い
いつの間にか道を外して小尾根を登る 右に目印を発見して登山道に復帰
赤岩岳山頂。意外にも樹林の中で岩のてっぺんではない 県境稜線を東へ続く登山道
赤岩岳山頂の僅か北側が展望地。南西〜西〜北を見ている(クリックで拡大)
赤岩岳から見た大ナゲシ 赤岩岳から見た雁掛ノ頭、山吹ノ頭
下山は往路を戻る。いきなり急な下り 登山道は浅い谷を下っていた
岩尾根の始まり 見下ろすとヤバそうだが問題なし
小鞍部から谷間を下る 県境稜線に復帰
赤岩峠から赤岩岳へ登るとここで左に巻道が分岐する。目印あり 赤岩峠
雁掛峠 雁掛ノ頭へ登り返し
雁掛ノ頭山頂。檜に覆われている。山頂標識無し 1490m峰から見た山吹ノ頭
1430m鞍部 復路は岩を巻かずに登った。唯一のちょっと難しい岩
上から見るとやっぱり下るのは無理そう 山吹ノ頭東直下の巻道分岐
帰りは誤って1450m鞍部から谷を下ってしまった 岩屋
標高1230m付近。明らかに往路の谷と異なりミス発覚 植林の急斜面をトラバース
尾根を一本越えると目論見通りトンネル 天丸トンネル入口到着


・先週は天丸トンネルより西側の群馬/埼玉県境稜線の山を登ったが、今週は天丸トンネルより東側の山を片付けることにした。今回のターゲットはどれも地形図記載の山ではなく日本山名事典記載の山であり、西から順に山吹ノ頭、雁掛ノ頭、大ナゲシ、赤岩岳だ。日帰りで適度に歩ける範囲としてはこの辺りが順当だろう。これより東側は両神山の八丁トンネルから登るのが良かろう。

・天気予報では関東でも土曜日は曇りがちとのことで、放射冷却は無いので朝の冷え込みは先週より弱いと予想された。峠越えがあるので冬タイヤに履き替えたとは言っても冷え込みが弱いのはいいことだ。

・先週同様に内山トンネルを抜けて下仁田へ入り、湯の谷トンネルで上野村へ。十国峠は昨年からずっと通行止めのままだ。林道も先週と同じなのでカーナビのお世話になることなく天丸トンネル南側へ。トンネル脇で仮眠。上空は星は見えず曇っていて明らかに先週より暖かい。

・翌朝も曇り。おかげで冷え込みは弱かった。朝飯を食って出発。今回はトンネル東側の谷筋を登って県境稜線に出ようと考えた。普通に道を歩くならトンネルから林道を西へ歩いて山吹トンネル入口から斜面に取り付けば1360m鞍部へ出ることができるが、若干遠回りになるしこの一帯は藪は無いので適当に登っても問題ない。

・谷は昨年の台風による出水だろうか、荒れているが滝等の危険個所は無い。ただし大量の落ち葉で地面が覆われて岩と岩の隙間の「穴」も見えないので、不用意に落ち葉の上に足を乗せると怪我をする恐れがあり、できるだけ岩の上を選んで歩く。谷の水は僅かなので下が水でも長靴なら濡れることはまずあり得ないのであった。

・そのうち面倒になって岩の隙間が無い土の斜面を歩くことに。こちらも大量の落ち葉に覆われて滑りやすい。高度が上がると傾斜が緩んで谷も浅くなり、谷の中央でも岩が少なくなって歩きやすくなる。

・山吹ノ頭がある左岸側は切り立った岩壁が多く途中に岩屋が見られた。傾斜が緩まり広くなった谷をまっすぐ登って枝尾根を経由して県境稜線へ。先週と違って明瞭な道があるかと思いきや、藪は無いが道があるような無いような。尾根上を進めばいいので問題ない。先週も多く見たがここでも熊棚があちこちに見られた。もう熊は冬眠に入っただろうか?

・山吹ノ頭へは急な登りで道があるのか不安だったが、県境より僅かに東側を巻いて道が上がっていた。緩やかな尾根よりも急な登りの方が道が濃いし、フィックスロープが張ってあるのでルートは明瞭だ。

・山吹ノ頭山頂直下でルートは東を巻いて県境稜線へ出た。案内標識は無いがここで逆戻りするように西に上がるのが山吹ノ頭山頂への道らしいので山頂へ。やや岩っぽいルートだが危険個所は無く山吹ノ頭山頂へ到着。思ったよりも周囲に樹林が多く、開けているのは主に南〜西側だ。この方向は足元が切れ落ちている。先週登った山々が良く見えていて、その向こうには先週は雪が見えなかったが今週はちょっとだけ白くなった八ヶ岳。北東〜東にも開けており、薄っすらとだが男体山が見えていた。帰宅後にカシミールで「写真判定」したところ、日光白根〜袈裟丸山にかけても見えていた。でもこの方向から見ると男体山が最も目立つのであった。

・山頂には手製の山頂標識が1つだけあり「宗四郎山」と書かれていた。日本山名事典と名称が異なるが地元での名称と異なることはよくあることだ。同じ山でも稜線を挟んだ両側の集落で山名が違うこともよくある。

・次は雁掛ノ頭。地形図を見る限りは山吹ノ頭と違ってなだらかな山頂なので、県境稜線を東へ進めば素直に山頂に達しそうだ。

・山吹ノ頭から東へ県境を下るルートは急で岩っぽく、1か所だけ高さ2,3mの切れ落ちた岩で下るのは難しそうなので南を巻いた。この付近は道は不明瞭なので各自歩きやすいルートを見出して歩けばいいと思う。

・県境稜線の南直下は鹿避けネットが張られた開けた斜面で、岩の迂回はこのネットに沿って行けばいいだろう。尾根の岩が無くなったら稜線に戻るが、振り返ると岩の上にトラロープが垂れていて正規のルートより大きく巻いたらしい。これより先は赤岩岳まで県境稜線上に顕著な岩場は出てこない。

・1440m鞍部から急激に登り返して1490m峰のてっぺんへ向かう。山頂西側の肩にはウィスキーの瓶と思われる大きな角型のガラス瓶あり。山まで持ち上げるのは重そうな。1490m峰は名前のないピークであり山頂標識等は無かった。

・もったいないが再び大きく高度を落として1400m鞍部まで下り緩やかに登り返す。温度計を見るとほぼ0℃であったが風が弱いのでそれほど寒さは感じない。私の機械式温度計には方位磁石のようにオイルが入っているのだが、長年の使用で液漏れしたようで大きな気泡が入って見にくくなっていた。これなら完全にオイルが無くなった方が見やすくなるが、そうすると機械的に壊れやすくなったりするのだろうか。

・緩やかに登り返した樹林の冴えないピークが雁掛ノ頭だったが、往路では真面目に読図していなかったので山頂南側直下を巻く獣道?で山頂を踏まずに通過してしまった。先ほど越えた1490m峰よりも目立たないピークであり、おそらくほとんどの登山者が気付かず通過するだけの場所だろう。

・雁掛峠まで下ると小さな祠が登場。「峠」の名前が付けられているので昔は群馬/埼玉方向とも道があったのだろうが、ぱっと見た感じでは両者とも下るい道は無く標識も無い。大きく凹んだ鞍部ではなく平坦な鞍部なので峠という感じがしない場所であった。

・次の目的地は大ナゲシだが、それには県境稜線の1493m峰へ登らなければならない。大ナゲシは県境稜線から群馬側に突き出した岩峰で、先週登った天丸山や大山と似た位置関係にあるが、大ナゲシは県境より高く立派な岩峰である。遠目に見てもこの付近では最も目立つピークであろう。地形図では登山道は出ていないがネットで調べると道があるとのことで、あの岩場をどんな風に通過するのか(若しくは巻くのか)行ってみてのお楽しみ。

・1493m峰てっぺんで大ナゲシの分岐標識が登場し、北側に明瞭な道が続いていた。小さな1460m峰を越えて登りにかかると岩っぽくなってくるがピンクリボンの目印がルートを示している。天丸山同様に岩場を登るルートになっていたが、幸いにして天丸山の岩場よりも簡単で大山と同等レベルの難易度、高度感であった。ただし、1か所だけ天丸山並みの垂直の岩にフィックスロープが垂れた場所があったが、ここは左に迂回するルートがあった。登りでは岩をまっすぐ登るルートには気付かず目印が目立つ迂回ルートを進み、岩を迂回し終わって直登ルートとの合流点も気付かなかったが、帰りは岩直登/迂回ルートの分岐分岐点で直進(直登ルート)を進んだら往路で出会わなかった垂直の岩壁を下ることになった。天丸山同様に岩には凸凹が多く手がかり、足がかりに困ることはなく技術的に難しくはないが、ほぼ垂直で高度感はある。下りなので素直にフィックスロープのお世話になった。ちなみにこの岩の迂回ルートもそれなりの傾斜と高度感があり鎖がぶら下がっている。

・標高1500m付近で一度傾斜が緩んで樹林帯の尾根を緩やかに登り、再び岩場に変わって鎖が垂れた凸凹の多い岩場を登る。ここは比較的傾斜は緩やかであり手掛かり、足がかりが多いので下りでも鎖を使う必要は無かった。最初の岩場よりも開けて南側の展望がいい場所であった。

・岩場を抜けたら山頂かと思ったら一度樹林帯に入って登り切ったところが大ナゲシ山頂だった。意外と平らで立木が多く、ぱっと見では岩の上とは思えないくらいだが僅かに下った南は切れ落ちているので注意。展望は北東〜東〜南〜西方向に開けている。本日最後の目的地の赤岩岳がすぐ近くに見えているが、こちらも大岩壁を擁した岩山である。山頂西側の県境稜線は大岩壁で一般登山として登るのは不可能であろうが、山頂北側には岩と岩の間を斜めに上がる樹林帯が見えているので、おそらくその下に登山道があるのだろう。赤岩岳の裏側には両神山。とりあえず群馬県内の山が優先なのでここは今年登るかどうか。

・大ナゲシ山頂で休憩。天候は回復傾向で薄日が差してきた。風はほぼ無風で薄着のままでも意外と快適だ。もしかしたら誰か登ってくるかと思ったが無人のままだった。

・帰りは登ってくる登山者がいないか注意しながら下る。もし下に人がいたら小さな落石でもヤバいことになりかねないからだが、今週は無人のままでお気楽に下ることができた。先述したように下りでは往路で見落とした垂直な岩場をまっすぐ下るルートを下った。

・1493m峰に登り返して大きく高度を落として1430m鞍部の赤岩峠に到着。赤岩峠は雁掛峠とは違って明瞭な鞍部で南北両方向に道が下っている。群馬側/埼玉側とも下り方向の案内は無いが県境稜線を東へ進む方向は赤岩岳、西方面は大ナゲシの案内が出ていた。雁掛峠と似た形状の小さな祠があったが、同じ集落で設置したのかもしれない。

・最後の登り、赤岩岳に向けての登り返しだ。最初は緩やかに県境稜線を上がるが、すぐに左を巻くような目印と道が分岐するが直進する県境尾根にも目印が続いている。どこかで左に巻くのは間違いないがまだ直進かなぁと進んだが巻道の方が明らかに目印の数が多く、適当に斜面をトラバースして巻道に合流。目印の点在する巻道を進んで岩壁基部に到着すると右に上がる方向に目印がいくつか続いているのが見えるが、左に迂回する方向にはぱっと見では目印が見ない。ここはまだ登りかなぁと岩壁基部を右へと上がっていくが、最後は県境稜線に合流した所で大岩壁直下に出て南へ迂回方向は絶壁で進むことは不可能。どうもこの道は岩屋さんのアプローチ用の道らしい。

・逆戻りして先ほどの岩壁基部に沿って下る踏跡を進むと目印が登場。こちらが「一般登山者」向けの道に間違いないだろう。岩壁を右に見ながら巻いて進み、岩壁に挟まれた広い谷地形を登山道は登っていく。最後はそれなりの傾斜がきつく足元の岩を下手に落とすとずっと下まで登山道を転げ落ちるほど。人がいる場合は石を落とさないように要注意だ。

・小鞍部でルートは右に曲がって岩っぽい小尾根を登る。フィックスロープがあっても良さそうな大きな岩をよじ登ると、その先はあからさまな岩は無くなり深い樹林帯を急登する。ここで「藪屋」の習性が出て左の小尾根を直登してしまったが、登山道は浅い谷地形を登っていた。途中で道が薄いなぁと感じながらも危険個所は無いので上を目指して登っていたら、右手に目印が見えたので方向修正したら明瞭な道に出た。

・右手に大きな岩を見ながら左から巻くと赤岩岳山頂に到着。真の山頂は意外にも樹林に覆われて展望皆無だが、僅かに北に進むと絶壁の端に出て南西〜西〜北側の展望が開ける。

・山頂から西側に踏跡が続くので辿ったがすぐに絶壁に突き当たって行き止まり。でもそこに目印が設置されており岩屋さんのルートなのかもしれない。山頂から東の県境稜線は岩は無く普通の尾根で登山道が続いていた。

・赤岩岳山頂で少々休憩してから下山開始。下山と言っても横移動が長いので所要時間は往路と大差ないだろう。大ナゲシの分くらいは節約になるが。その大ナゲシ分岐でサングラスの単独男性とすれ違い。今回出会ったのはこの一人だけだった。先週も出会ったのは一人だけだったが、県境稜線と言えども歩く人はそれほど多くはないようだ。

・往路では雁掛ノ頭の正確な位置を把握していなかったので、帰りは読図しながら山頂を確認することに。雁掛峠から最初の平坦なピークを越えた先の顕著な登りが雁掛ノ頭で、帰宅後に撮影した写真を見たら往路では山頂を僅かに南に巻いていて正確には山頂に立っていなかったのだった。帰りは正確な山頂に立ったが桧に覆われて展望皆無で山頂標識も無かった。それなりの顕著なピークではあるが地形図に山名が記載されていないので通常はただの通過点に過ぎないらしい。

・次の1490m峰は大きな登りなのでいやでも目立つ存在だが山名は無しの無名峰。再び下って南斜面に鹿避けネットが登場すれば最後の登りの山吹ノ頭へ登り返し。往路では岩場は南を大きく巻いたが、登りではできる限り県境稜線を辿って正しい登山道がどうなっているのか確認することにした。

・まずは小規模な岩場が登場。往路では巻いてしまったがここにはフィックスロープが垂れているので岩の上を通過するのが正解らしい。実際にはロープを使うほどの場所ではない。次の岩が少々厄介で、往路ではこの岩の下りが無理と判断して南を巻いたのだった。岩の高さは2、3mほどでさほど大きくはないが、凸凹の位置関係があまり良くなく登りでも足の置き場をちょっと考えるような場所であった。これは私の技量では下りで迂回するのも当然だろう。でも登りなら無理をすれば突破できそうで、難しいのは最初の1m程度なのでミスって落ちても大した落差は無いし、落ちた先は平坦地で足元が安定しているので危険はない。ボルダリングの気分でトライしてみると、多少無理のある姿勢ながらクリアできた。まあ、でも普通に考えればこの岩は迂回だろう。

・この先はもう巻くような岩は無く尾根上を登り返して山吹ノ頭直下の分岐点へ。往路で山頂は踏んだので帰りはそのまま巻き道に入って急な北斜面を下って行く。こちらは傾斜は結構急だが岩は登場せず樹林帯の連続である。

・下り続けて最初の1450m鞍部で左の谷を下ることに。ここで真面目に地形図で確認すればよかったのだが、この鞍部を下ればトンネル東側に出ると思い込んでいたのだが、実際にはその谷に合流するのはトンネルよりずっと下流であった。1450m鞍部から谷の上流にかけての地形は往路の谷と非常に似ていたのだが、どんどん下っていくと谷の幅が明らかに往路よりも狭くなり谷の傾斜もきつくなっていきルートミスに気付いた。ここで地形図を広げて正しい谷は一本西側と判明した。

・高度計を見ると現在地はトンネル入口と同じくらいの標高だったので、ここで斜面をトラバースすることに。谷はほとんど水が無いので対岸へ渡るのは問題ないが、その先の植林斜面の傾斜がかなりきつく、滑ったら止まりそうにないので木に掴まりながら慎重に移動。こんな時に獣道があると同じ傾斜でも格段に歩きやすい。

・小尾根を回り込むとトンネル入口の平坦地が数mほど上に見えており、高低差はほぼロス無しで済んだのは幸いだった。ただし、急傾斜のトラバースは結構疲れたが。最後は通路の案内標識がある場所に出たが、それは昔の話のようで今は作業用の道は完全に消失していた。おそらくトンネル工事をやっていた頃の名残だろう。

・今週もトンネル付近に駐車した車は私の1台だけ。ここから登り始めるルート設定をする人はほとんどいないらしい。着替えを済ませてトンネルを群馬側に抜けて東へ分岐する通行止めの林道入口に車が1台駐車していたが、登山者のものか別の目的の人なのか不明。でも常識的に考えてこの廃林道から尾根に取り付いて県境稜線に出るようなルートを選ぶことはまずないだろう。廃林道は尾根と谷の凸と凹を等高線に沿って正直に付けられているので県境稜線を歩くより格段に距離が長くなるし、林道から県境に至る北斜面はどこも傾斜が急でヤバそうである。

 

都道府県別2000m未満山行記録リスト

 

日付順2000m未満山行記録リスト

 

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